国際共同で進められている世界最大級の電波望遠鏡プロジェクト「SKA (Square Kilometre Array)」の運用母体であるSKA天文台 (SKA Observatory; SKAO) の浅山信一郎氏が訪問しました。
SKAは、オーストラリア・南アフリカに設置される多数のアンテナを電波干渉計技術により連携させ、仮想的に大きな高感度電波望遠鏡として機能させる国際プロジェクトです。宇宙再電離、銀河形成、パルサー観測による重力理論・重力波背景放射、宇宙における磁場の起源の研究などがその科学的目標に設定されています。
訪問中は、SKAにおける先端的な観測技術や、低周波電波天文学の国際的な潮流についての情報共有・議論が行われました。また、浅山氏が推進している簡易型電波望遠鏡を用いた教育実践についても意見が交わされ、研究・教育の両面にわたる情報交換の機会となりました。
本学が進める高度技術者育成プログラムの見学も実施され、惑星探査研究センターの原田研究員による案内のもと、学生や実践的な取り組みを視察いただきました(写真参照)。一連の意見交換では、電波天文学の専門的な知識を元にした議論に加えて、時には学生も交えて、教育や研究環境の将来像についても活発な質疑・議論が行われ、学内外をつなぐ貴重な交流の機会となりました。