Association of Universities for Research in Astronomy (AURA、天文学研究のための大学協会) は日本ではあまり知られていませんが、米国において、地上宇宙を問わず国立科学財団 (NSF) と NASA の世界最先端の観測施設の運用等を一手に引き受けている非営利組織です。AURAの運用する観測所群には、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 (JWST) やハッブル望遠鏡のほか、まもなく運用の始まるルービン天文台などがあります。コロラド州ボルダーとハワイのマウイ島にあるアメリカ国立太陽天文台 (NSO) もAURAの運用する主要観測施設の一つです。AURAのSolar Observatory Council (太陽天文台評議会) の評議員として、常田所長がマウイ島で開催された評議員会に出席しました。
評議員会では、NSO全体、特に主力望遠鏡のダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡 (DKIST) の運用状況について、技術面、科学成果の創出状況、予算や人員体制などあらゆる面から検討します。これには、NSOの将来計画の検討も含まれます。評議会は、AURAへの推奨事項を含む報告書をまとめて、終了しました。評議員会にはAURA長官・副長官も出席しており、ボトムアップとトップダウンがいっしょになって米国の太陽の研究を盛り立ていく体制は見習いたいものです。
